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高梨沙羅が涙声「もう私の出る幕ではないのかも」…高梨沙羅は1回目98.5m、2回目に100mの大ジャンプを見せた

 先ずはお疲れ様と、その労を労いたいよ。


スキージャンプの女子個人ノーマルヒルが5日、張家口・国家スキージャンプセンターで行われ、悲願の金メダルを狙った高梨沙羅は1回目98.5m、2回目に100mの大ジャンプを見せたが計224.1点で銅メダルを獲得したニカ・クリジュナルに7.9ポイント届かず4位に終わった。


ソチ五輪で4位、平昌五輪で銅メダルと順位を上げてきたが、2大会連続のメダル獲得とはならなかった。金メダルは1回目に108mの最長不倒をマークしたウルシャ・ボガタイ、銀メダルはカタリナ・アルトハウスが2大会連続で獲得した。勝敗を分けたのは荒れた風と課題としていた着地姿勢だった。


目に涙が浮かんだ。悲願の金メダルを手にすることができず、7.9ポイント差で2大会連続のメダルも逃した。それでも高梨は気丈に「今まで戦ってきたみんなとここ(五輪)に立つことができてうれしい気持ちもありますし、メダルを獲得した選手の皆さんには本当におめでとうという気持ち」と、メダリストへリスペクトの言葉を残し「すごくいろんな感情が自分の中で混沌としていて言葉にするのがとても難しい状態」と続けた。


どのようにして飛べばいいのか…高梨に迷いが生じていたように見えた。


1本目。実に丁寧に飛び出したが、ほどよい向かい風がこなかった。K点に設定されていた95mは越えたが、そこから先が伸びない。メダル獲得に向けての目安としていた100.mに届かず98.5m。しかも、課題の着地で両足が揃い、テレマークも不完全なまま。60点満点の「飛型点」で50.0点しか獲得することができなかった。


北京入りしてからの公式トレーニングでは104mなどロングな飛距離を連発していた。だが、国家スキージャンプセンターの風は、赤ランプが何度も点滅してスタートの仕切り直しを余儀なくされる選手が連発、ゲートの位置も下がるなど、きまぐれに荒れていた。隣のラージヒルのジャンプ台側からの横風も吹いていた。高梨は、その荒れた風を心のどこかで気にしすぎて、こぢんまりとした”守りのジャンプ”になってしまった。


加えて、このジャンプ台は、踏み切りの手前の「R」と呼ばれる角度が、ゆるやかな形状に設計されており、アプローチで助走路から得る足裏への圧力が少ない。どの選手も条件は同じだが、対応するには時間がかかるのだ。


この時点で暫定1位だったが、W杯から好調を維持するスロベニア勢がビッグジャンプを連発させ、高梨の順位を越えていく。クリジュナルが103m、クリネツが100m、そしてボガタイがヒルサイズを越える108mをマークして「ヤア!」と声をあげた。そして出場選手の中で総合ランキングトップのアルトハウスが105.5mを飛び、しかも飛型点で53.0点を獲得してトップに立つ。高梨は5位となった。


高梨は「思ったように飛距離は伸ばせなかったが内容的にはうまくまとめられた。2本目に自分のやるべきことに集中したい」と語り、2本目での逆転にかけた。


トップとは12.4ポイント差、メダル圏内まで5.2ポイント差だった。距離にして2.5m差である。


勝負の2本目。飛び出しのタイミングはあった。攻めたのだが、本来の高梨に比べるとまだどこか弱々しい。バランスをとるために空中で細かく両手を動かさねばならないほど。それでもK点を遥かに越え、結果的に2本目の最長不倒となる100mをマークした。


だが、着地にテレマーク姿勢を入れることができなかった。飛型点は50.0点。またしてもポイントは伸びなかった。それでも、高梨はテレビカメラに笑顔で手を振り、ランディングゾーンで待ち受けるチームメートが高梨の健闘を称えて輪を作った。


暫定1位。あとは上位4人の結果待ちである。


一人目、クリネツは90.50mと大失速した。他力頼みとなるが、あと一人、高梨を下回ればメダルが手に入る。だが、続くクリジュナルが99.5mを飛び、飛型点でも52.5点を獲得して暫定1位、3人目のボガタイは高梨に並ぶ100mでトップに躍り出た。最後に飛ぶ1本目1位のアルトハウスにはプレッシャーがかかったのだろう。飛び出す時点でのトゥビート(金メダルライン)は「95.5m」と示されていたが、K点に届かない。94.0m…彼女にすれば失敗のジャンプとなったが、テレマークはしっかりと入れて飛型点は2本目トップの53.5点と評価され、1本目の貯金もあり銀メダルを獲得。高梨はメダル圏外に押し出されてしまった。


今季のW杯で1勝しかしていなかった高梨にとってみれば、V本命候補が不在の混沌とした状況はチャンスだった。W杯個人総合で首位に立っていたマリタ・クラマー(オーストリア)が新型コロナの陽性反応が出て欠場を余儀なくされ同じくオーストリアのベテランのジャクリーン・ザイフリーズベルガーも新型コロナの陽性反応で北京五輪の舞台に立てず、高梨に立ちはだかる名門チームが姿を消していた。


”女王”マーレン・ルンビ(ノルウェー)も太りすぎて体重管理が難しくなり、今季のW杯現場には戻ってこなかった。


その状況の中でも勝てなかった高梨は、「試合に出させてもらったことは、すごくうれしいことですが、この結果を受け入れているので、もう私の出る幕ではないかもしれないな、との気持ちもあります」と、弱気の発言を残した。


この4年、悲願の金メダル獲得のために取り組んできた着地でのテレマークがうまくいかなかった。高梨は2本目に最長不倒を飛んだものの上位4人のうち、飛型点はワーストだった。そこに気が回りすぎて、荒れた風にも翻弄されて、肝心のジャンプに、もうひと押しの思い切りに欠けた。たとえテレマークを満足に入れられなくとも飛距離を優先するという戦略もありだっただろう。


男子ヘッドコーチを8年間務め、今季から女子チームをまとめる横川朝治ヘッドコーチは、夏場から「高梨特有のバネを活かしたい」と語っていた。


混沌のレースの中、金と銅を占めたスロベニア勢は、高梨とは対照的に低く構えたアプローチ姿勢から爆発力を持ち、鋭いサッツで空中へ飛び出してどんどんと風を切り裂いていった。


高梨にとっては、ソチ五輪の4位、平昌五輪の銅メダルとステップアップして挑んだ3度目の五輪だったが、2度の経験を力に変えることができなかった。世界の勢力図も大きく変化していた。



「すごくいいときもあれば、悪いときもあって山あり谷ありの4年間でしたけど、その中でたくさんの経験をさせてもらいましたし、何よりたくさんの方々に応援していただいていた。そのおかげで走り続けられた自分もいた。その恩返しができなかったのが悔やまれます」


高梨はそう悔やんだ。だが、高梨の3度目の五輪はこれで終わったわけではない。新種目となったジャンプの混合団体戦が7日に控えている。


「まだまだ試合が続くので、あさってに向けてしっかり調整して臨みたいと思います」


男子のエース小林陵侑と日本トップ2の佐藤幸椰と力を合わせて、今度は、開き直って表彰台を狙っていきたい。五輪の中で成長するのがアスリートの力でもある。2本目にやってのけた最長不倒の100mが、彼女の自信となればいい。

高梨沙羅が涙声「もう私の出る幕ではないのかも」…高梨沙羅は1回目98.5m、2回目に100mの大ジャンプを見せた 高梨沙羅が涙声「もう私の出る幕ではないのかも」…高梨沙羅は1回目98.5m、2回目に100mの大ジャンプを見せた Reviewed by RichKid on 2月 06, 2022 Rating: 5

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