トランプ陣営が各州での集計停止を求めたが、ミシガンやネバダの裁判所が次々と訴えを退けているという。この調子では法廷闘争が避けられない。ペンシルベニアやネバダでの訴訟も提起する方針だそうだ。土壇場で逆転する可能性も残されていて目が離せない。
米大統領選の開票が5日も続く中、民主党のバイデン大統領候補がネバダ州でリードを拡大し、当選に必要な選挙人270人の獲得に迫っている。
バイデン氏は他の激戦州ウィスコンシン州を制したもようで、アリゾナ州でも小幅ながらリードを維持。ペンシルベニア、ジョージア両州でも追い上げをみせている。
再選を目指す現職のトランプ大統領が勝利するには、リードを維持しているノースカロライナ州に加え、アリゾナもしくはネバダいずれかの州で勝利する必要がある。
また、トランプ陣営は法廷闘争に動き、これまでに複数州で集計の停止や再集計を要求。さらに、同日中にペンシルベニア、ネバダ両州で新たな訴訟を起こす方針を示している。
バイデン陣営は一連の訴訟について、「バイデン氏が次期米大統領に就任するという不可避な結果を遅らせる試みでしかない」とコメントした。
法律専門家らは、トランプ陣営による一連の訴訟が最終的に選挙結果に影響する公算は小さいとの見方を示している。
ミシガン州の裁判所はこの日、トランプ陣営による集計停止を求める訴えを退けた。
エジソン・リサーチによると、米東部時間5日午後1時(日本時間6日午前3時)時点で、選挙人獲得数はバイデン氏が243人、トランプ大統領が213人。
トランプ大統領は大統領選から2日後も開票が続いていることにいら立ちを示し、「集計をストップしろ!」とツイッターに投稿した。
さらに「大統領選挙後に到着したいかなる票も集計されない!」とも主張。ツイッターはこの投稿に警告ラベルを表示した。
米ネバダ州の最高裁判所は、同州最大の郡クラーク郡での署名照合技術の正確性などを巡ってトランプ大統領陣営が求めていた投票集計の停止の要求を退ける判断を示した。
同州最高裁は3日遅く、トランプ陣営とネバダ州共和党は、同郡で不正行為が行われているとの主張を裏付ける証拠を提出できなかったと断じた。下級裁判所の判事が先週示していた判断と同じだった。
同州最高裁は、署名照合技術に言及し、トランプ陣営が「プロセスの監視でいかに妨害されているか、人工知能を使った投票用紙認証の使用が禁止されているかは、この訴えからは明らかでない」と指摘した。
アーロン・フォード州司法長官(民主党)は3日の声明で、「トランプ陣営とネバダ州共和党はクラーク郡の選挙プロセスを混乱させようとした」と述べた。
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