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「アジア軽視」のトランプ氏がASEANに残したもの

 東アジアサミット(EAS)など東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議が15日に閉幕した。ASEAN加盟10カ国に日中米露など8カ国を加えたEASは、14日にオンライン形式で開かれたが、米国のトランプ大統領は4年連続で欠席。ASEAN側に改めて「アジア軽視」を印象づけた。トランプ政権下で先鋭化した米中対立に翻弄(ほんろう)されてきたASEANは、米大統領選で当選を確実にした民主党のバイデン前副大統領が、どのようにアジアと関わろうとするのかを注視している。



EASに菅義偉首相や中国の李克強首相らが出席する中、米国はオブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が代理出席。トランプ氏は2017年1月の大統領就任以来、一度もEASに出席しなかった。


オバマ前大統領は、安全保障などの重点をアジア太平洋地域に移す「リバランス(再均衡)」政策を打ち出し、米国がEASに正式加盟した11年以降、17年に退任するまで1回の欠席を除き毎年出席していた。


一方、トランプ政権は当初、北朝鮮への対応や貿易不均衡の是正などで協力を得る必要から、中国に南シナ海問題などを正面から提起することはなかった。



また、中国や日本などはASEAN事務局のあるインドネシアの首都ジャカルタにASEAN大使を駐在させているが、米国はトランプ政権発足以来、大使は不在。そうした姿勢が、経済力や軍事力をてこにして中国がアジア太平洋地域で影響力を強めることを許したという側面もある。


ところが対中貿易交渉などがうまくいかなくなると、中国に対する配慮はなくなり関係は悪化。南シナ海問題に積極的に介入すると同時に、ASEANを取り込もうと支援を表明し、ポンペオ国務長官は、事あるごとに連携を強調した。



ただ、ASEAN側は「敵対する2国の間に立たされることなく、地域協力の発展においてASEANが中心的な役割を果たす」(インドネシア・ジョコ大統領)と、静観の構えだ。


ASEANの域内人口は7億人に迫る勢いで、新型コロナウイルスの感染拡大以前は、人口増加による堅調な経済成長が見込まれていた。過度な米中対立は、新型コロナで陰った経済の回復の妨げになる。


インドネシアの外交問題シンクタンクのリエフキ・ムナ氏はバイデン氏に対し「トランプ大統領が危険水域まで高めた中国との関係を沈静化させることを期待する。この地域では中国との相互協力関係が欠かせず、新たな冷戦は誰のためにもならない」と話す。



南シナ海問題も行き詰まっている。フィリピン大学のジェイ・バトングバカル准教授(海事・海洋法)は「必要としているのはトランプ氏の(独断的で力を前面に出す)カウボーイ外交ではない。米国務省が南シナ海政策で大きな役割を担うことになれば、ASEANにとって調整や協力がしやすくなる」と期待する。


ただ、バイデン氏が対中政策で一気に軟化する気配はない。バイデン氏は12日、菅首相と初めて電話協議し、米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が沖縄県・尖閣諸島に適用されると明言。中国を念頭に置いているのは間違いなく、政権交代しても「トーンが変わるだけ」(ジャカルタ・ポスト紙)という見方もASEANでは根強い。


「アジア軽視」のトランプ氏がASEANに残したもの 「アジア軽視」のトランプ氏がASEANに残したもの Reviewed by RichKid on 11月 19, 2020 Rating: 5

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